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Q.レッスンで、トレーニングを指示するときの目的は。 No.285

A.いろいろとあります。あえて言うなら、漠然と行うのでなく、特定の箇所を意識して行わせることでしょうか。そのことによって、そこが調整されたり強化されたりすることになります。

ただし、喉の強化については、どちらかというとタブーとされてきました。声帯振動という開閉は、声帯筋やその周辺の筋肉が司ってはいるものの、ベルヌーイの定理のように呼気に両側の声帯が吸い寄せられ触れあって声になるのであり、筋力による働きでストレートに声を出すのではないからです。

しかし、以前は、喉ということを相当に意識して、そこを鍛えて一人前になった人もいたのですから一概に否定できません。邦楽や役者なら、なおさらです。

他の筋トレと違うのは、あまり部分的に鍛えるように思わない方がよいことと、生じた声と感情とのつながりについて、どうするかということです。感情や心の動きが声やことばになる。そこは忘れてはいけないところです。

舞台でのせりふの練習や本番でも、必ず喉の筋トレを伴っているのです。喜怒哀楽、喜びも怒りも悲しみも、感情は、それぞれの声に現れます。声を、息を、導き、変化させます。そして聞く人もそれらを受け入れるのです。ヴォイトレにおける心身の働きは、声とともにいつも研究すべき課題の一つです。