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5.プロフェッショナルの伝言

「創造のための教育論」 No.305

先生は、その肩書、地位を与えられたら誰でもできるものです。人は、誰でもその気になれば教えることができるものだからです。むしろ、教えられる方が、ずっと難しいのでしょう。 教えるというのは、そこに今までなかったものを引き出すことが狙いです。知識…

「自力のつく学び方」 No.304

作品でも人でも、まずは、惚れ込めるか、感動できるか、そこまでいかないなら、好きであるか、そこからスタートするのがまっとうでしょう。 好きになるほど、悪いところがみえなくなります。あばたもえくぼなのです。 この、みえないうちに自分の内なるエネ…

「作品と仕組み」 No.303

いかに変人で孤高であっても周りに認められていく天才を除いて、多くの場合、人は、現実に社会的な接点をつけなくてはなりません。まして、自らが何かを創り上げていくというのなら、芸だけでなく、人との関係を創り上げていくわけです。そんな大げさなこと…

「伝統は、革新」 No.302

何ごともめんどうなことをとことんとりくんだところにしか価値はでません。 それは、変革しつづけ、やりつづけ訴えつづけないとやがて消えてしまうのです。 伝わってきたものを学び、継承、伝承するのでなく、革新することでもっとも本質的なことにつながる…

「初心と守破離」 No.300

「守破離」ということばがあります。どこでも、破ったり、離れたりしないで守りに入って固まってしまう人がいます。日本人は、特にそれを美徳とする傾向があるようです。破る離れるというのは、反抗するとかやめるとかいうような表面的なことではありません…

「気づまりで気づける」 No.299

人に会うこと、場に出ればエネルギーは入ってきます。疲れることも後味の悪いこともあります。敏感な人、気の弱い人、ナーバスな人なら、なおさらです。しかし、その心地悪さを感じることでよいのです。そうしている間は、あなたは成長します。 心地よいのは…

「ヴォイトレと科学」 No.297

声の科学などは、物理、生理学者のためのところにあり、教育学や医学には、それなりに関係しても、ヴォイトレそのものにはほとんど影響しません。科学的なことの信仰者が多くなったのは、スポーツやエクササイズ、健康食品などでの科学的実証ブームのせいも…

「知的につれづれ」 No.296

知とは観念ですから、知ると、それで判断します。断じたところで、他の事と矛盾、衝突します。 今は、同じものを日本語と外国語で読んで、お互いに違うと言い合っているようなのが、この業界です。状況としての現実に、支配されるのは、変化を起こす力を養う…

「Voice Detox」 No.294

1.リーダーの力 医療も教育も、このところ、日本の改革は失敗続きのように思います。今の日本、社会のリーダーの立場たる人が、いかに未熟なのかということです。これは、私が、そこに近い年齢になってわかってきたことかと思ってもみましたが、若い人も、今…

「理想の場」 No.293

お互いによくわからないままに、そのつながりを超えた何かに触れている、先生と生徒でもない、人と人でさえない、そんな場が好きです。幸いに、私自身はそういう経験をたくさん味わえました。以前の教室でも、全体で行われていたときもあれば、そのうち1人、…

「次代のゆき手」 No.292

文明は、硬く四角く乾き、文化は丸く柔らかく潤っているような気がします。自然、生物は前者、 技術、生産物は後者なのでしょう。 つくったものは、角ばって硬く、乾燥しています。生きものは、丸く柔らかく水っぽいものです。男女であれば、女性が後者にお…

「自我と自分」 No.291

応用は、周りの求めに合わせる自分で、向う側からみた自分、その対応能力です。それに対し、基本は我、今ここにある自分、ただある自分、地力ともいえると思うのです。 生まれたばかりのときの我がままな我に対して、育ち、経験でつくりあげていく自我とみる…

「自戒」 No.290

私は、レッスンの場は、神聖な場だと思っています。何も聖人が集うところでないし、生身の人間に使って欲しいから、どんな人であれ、真摯に臨みたい人であれば、受け入れています。レッスン以外の場での、その人について、どうこういうことは一切ありません…

「レッスンでの対応」 No.289

インフォームド・コンセントのせいでもないでしょうが、何でも詳しく説明されることを求める人が多くなったように思います。褒められることが好きな人も多くなったのも、今の日本の特徴かもしれません。 その流れで、何でも何とか褒めるものを見い出せる人が…

「眼の人と声の人」 No.288

日本人が、元より自由を求めないで自主規制する。その傾向が、ますます高まっているように思われます。有事に対し、無口になる、無言になるのが日本人なのでしょうか。 かつては対話の決裂でけんかする欧米人に対し、対話もなく無言からいきなり罵り合い、け…

「声の出ない体」 No.287

声の出ない体をみることが多くなりました。 今の日本の話です。教育によって教わらなくては物事は学べないということで、誰かの認めた基準に合わせようと躍起になっているようにも思います。そこは正論や善悪という基準によっているのでしょうか。歴史を学べ…

「本物の音」 No.286

有明の埋立地で横澤氏の石笛を聞かせていただきました。その演奏は、私たちに、というより四海を超えたところ、天地とのパフォーマンスのようで、強い衝撃でした。場によるものかもしれません。圧巻でした。本物はすぐにわかるんだと。歌や邦楽やオペラは人…

Q.レッスンで、トレーニングを指示するときの目的は。 No.285

A.いろいろとあります。あえて言うなら、漠然と行うのでなく、特定の箇所を意識して行わせることでしょうか。そのことによって、そこが調整されたり強化されたりすることになります。 ただし、喉の強化については、どちらかというとタブーとされてきました…

「歌手は残れるのか」 NO.284

私は、お笑い芸人の声力のすぐれている例をもって、歌そのものの力の弱体化、それゆえにファンが離れ、社会的影響力を失ったことを述べてきました。 私は、役者もお笑い芸人も、歌手と同じくアーティストとして同一に扱っていたのですが、特に、歌い手の、声…

「“伝承”から“伝統”へ」 No.283

継承されていくもの、革新されていくものと滅びていくもの、これは、どんな世界でも同じです。人々の求めているものは変わっていきます。そして、一方で変わらないものもあります。その両方に対応していくのが、芸の本質です。時代を変えていく表現と、いつ…

「“伝承”」 No.282

一人の師や先生を、ここではトレーナーということばでくくります。一人の弟子、生徒、お客さん、患者さん、これは、私のところではレッスン受講生と呼んでいますが、生徒とします。どのことばを選ぶかでかなりニュアンスも異なるのですが、それをあえて無視…

「Q.脳の研究は発声にプラスですか。☆☆」No.281

A.脳細胞の働きがよくなったなら、頭も声もよくなると思いたいものですが、脳の細胞の働きと必ずしも関連がないのです。それどころか語学学習などでは、できるようになるほど、脳の言語中枢活動は低下しているそうです。 私は、α波研究の頃から関わってい…

「医者のタレント化」 No.280

TVから雑誌、本まで、マスメディアでやたらとお医者さんの出番が増えているように思います。でも、そこでもてはやされている医学的根拠などというもののほとんどは、人の体でいえば、その表れた結果への後付の解釈にすぎません。事故の骨折など、単一の原…

「信じるということ」 No.279

調整はともかく、トレーニングであれば、どんなメニュでもちょっとしたことで、悪い方向に出ることもあります。一時的に悪くなることもあります。(一時的も短かったり長かったりします)そうあってもよいのです。 ずっと悪い方向にいって戻れなくなってしま…

「トレーナーの考えと自分の考え」 No.278

私のところのトレーナーは、「これは自分の考えです」と言うことがあります。それは生徒さんが、他のトレーナーにもついているため、配慮してということもあります。しかし、事実もまたそういうことだからです。 トレーナーのアドバイスを取り入れるのも、無…

「日常のこと」 No.277

日常の態度や行動などは、その人が世の中でやれていくのかどうかをみるのによい指標になります。いかに声や歌がすぐれていても、すぐれているということと、世の中に通じる、認められるということは違います。声だけ聞いてほめてくれるのはトレーナーだけで…

「思考をつくる」 No.276

ここで主として取り扱うのは、いろんな人から持ち込まれた相談に対する答えではありません。そのバックにある思考、考え方についてです。(答えを知りたいならQ&A、ブログの方がわかりやすいでしょう) こうしてずっと述べていると、いくつかの形にまとまっ…

「人それぞれ、時期折々」 No.275

いろんな方とお会いできるのはとてもありがたいことで、いろいろと勉強になります。こういう方たちは、いつまでも学んでいこうという人たちです。いつも何からも誰からもいろんなことに気づき、自らを高めていける人たちなのです。特に若い人によく、そうい…

「疑う、の誤解」 No.274

疑うことの大切さは、何度か説いてきました。それは、一面としては、客観性を重んじる科学的な態度として、近代に確立してきたものです。「疑い、確かなものを選び出すこと」で間違いを防ぎ、正しいことを得る。この学問的態度は、芸事にも社会生活にも、大…

「プロの欠点と克服」 NO.273

「プロは半分しか信用してはいけないと思います。 プロはその道のことはよく知っていますが、全体像、その分野の置かれているポジションは見えていないことがよくあります。 また、見ようとしない。ここにプロの欠点があると思っています。」 これは、私の知…

「革新」 NO.272

人は大体において、自分の過去の経験枠で判断して、ものごとを決めています。それを肯定するだけなら、今の現状からはなかなか抜け出せません。それが、今をつくってきたのですから。 このパラダイムシフト、ブレークスルーは、誰も教えることはできません。…

「学ぼう、育とう」 NO.271

自分よりすぐれた人を使えないのなら、自分よりすぐれた人など育てられないではありませんか。 私はトレーナーも生徒もあまり区別していません。内外も同じです。ここをやめても、会報などを継続している人が何百人もいます。トレーナーよりもずっと活動した…

「本当の自己肯定のために」 NO.270

一人でいると誰しもお山の大将になる、そういう人たちの論争は、みるに耐えないものがあります。目的が、相手の存在の嫌悪、否定のための批判(というより非難)には、同情を禁じえないのです。私はそういう類いのものに応じることはしていません。それを教…

「自己本位からの脱却」 NO.269

1、 自分の好き嫌いを一時、おく2、 自己否定、自己批判、抜本からの革新をめざす3、 選択から吟味へ4、 洗練して完成へ 知識や能力は、自己本位なものですから、そのままでは使えません。ポリシーとスタンス、思想、価値観ということは、大切な課題です。 …

「頭を空っぽに」 Vol.250

私も、のどや体については随分詳しくなりました。でも、レッスンや本にはそういう専門用語や知識は、なるべく出さないようにしています。中途半端に頭でっかちになるとあとで苦労します。事実よりもイメージの言語を大切にすることです。ことば知識(ここで…

「進化の退化」 Vol.233

例えば、アマチュアのゴルファーについてですが、これだけ道具、ボール、テクノロジーが進歩しているにもかかわらず、20年前とアマチュアハンディキャップは全く進歩していないというショッキングなデータがあるそうです。コンピューターで分析するほど、枝…